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【禁聞】緊迫する東シナ海 戦争の可能性は?

2013年12月01日

【新唐人2013年12月1日付ニュース】中国が突然、防空識別圏を設定したことを受け、東シナ海情勢は緊迫の度を増しています。アメリカ、日本、韓国はいずれも中国の要求を無視し、軍用機を識別圏内で飛行させました。これに対する中国の反応は、それまでの強気の態度とは裏腹に、抗議だけにとどまりました。とはいえ、中国のやり方は、すでにアメリカや日本の怒りを買っています。では、この地域で戦争が起こる可能性はあるのでしょうか。専門家の分析をお聞きください。

 

中国国防省は防空識別圏の設定を発表した時、識別圏内で指示に従わない外国の航空機は、武力で対応することもあると述べましたが、アメリカ、日本、韓国の軍用機が識別圏内に入った際、緊急措置を取りませんでした。

 

この後、中国はしばらく沈黙を保った後、「米軍爆撃機の飛行過程は全て監視し、航空機の種類も識別していた」と抗議しましたが、「緊急措置」「武力の対応」といった強気の言葉は、もはや聞かれませんでした。そして28日、防空圏内で戦闘機によるパトロールを「常態化する」と述べました。

 

また26日、中国軍初の空母「遼寧」が山東省の青島から南シナ海へ向かった際、沖縄県・尖閣諸島の周辺を通るルートではなく、台湾海峡を通るルートを選びました。

 

その他、アメリカの空母「ジョージワシントン」が先日、沖縄の南の太平洋で海上自衛隊と大規模な軍事演習を行いました。演習場所は、中国の設定した防空識別圏に近かったため、様々な憶測を呼びました。それでは、この地域で戦争は起こるのでしょうか。

 

中国問題専門家 石実さん

「中国は皆を怒らせましたが、戦争は起きないと思います。なぜなら、米爆撃機に進入されても、中国国防省の反応は控えめでしたから。事を荒立てたくないか、または内部で結論が出ていません。だから韓国や日本の航空機が進入しても、戦争にはならないでしょう」

 

戦争が起きづらいのには、主に2つの原因があると専門家は分析します。

 

在米政治評論家 伍凡さん

「まず双方の準備がまだです。日本人も中国人も戦争を望みません。中国人が戦争を望むなら政権打倒が狙いです。米国はなおさら望みません。借金は17兆ドルもありますから。日本を支持したのは戦争を避けるためです。これは一部の中国人が望んだゲームです」

 

今回の一連の動きで、共産党指導部の混乱が暴かれたとの報道もあります。

 

一方、中国の人権派弁護士は、共産党政権は敵を必要とするため、敵を作り出さねばならないと分析します。

 

また戦争が起こる可能性について専門家は、日本の民間航空機が事前通告なしに防空識別圏内を飛行した時、中国が強制着陸させるかが、重要なカギになると述べます。

 

中国問題専門家 石実さん

「これは重要なシグナルです。中国の決意の程が分かります。空域内の民間航空機を強制着陸させないなら、防空圏はただの探りだったといえます」

 

27日に行われた中国外務省の記者会見では、「中国の日米に対する反応は、張子(はりこ)の虎なのでは?」と記者に問われると、秦報道官は「張子の虎には特別な意味がある。毛沢東が当時述べた張子の虎の意味を調べるがいい」と答えました。

 

中国は「日本とアメリカに、すでに厳重に抗議した」と述べたものの、「外国に対して中国は、口先だけに過ぎない」とあざ笑う声が尽きません。

 

ボイス・オブ・アメリカは、この件に関する世界各地の報道を紹介した後、「中国共産党政権という張子の虎は、瞬く間に世界中の話題をさらった」と皮肉気味に報じました。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2013/11/30/atext1014795.html(中国語)

(翻訳/河合 ナレーター/萩野 映像編集/工)

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